時々思いついて書く映画の感想

2003

01/05

エロリー・エルカイェム監督『スパイダー・パニック!』

01/14 手塚昌明監督『ゴジラ×メカゴジラ』
01/16 スティーヴ・ベック監督『ゴーストシップ』
01/25 「刑事祭り」@シネマ・下北沢
02/06 江戸川乱歩映画劇場@新文芸座
02/13 ブレット・ラトナー監督『レッド・ドラゴン』
03/20 佐々木浩久監督『3on3』
03/22 ピーター・ジャクスン監督『ロード・オブ・ザ・リング 二つの塔」
03/28 ジャウマ・バラゲロ監督『ダークネス』
05/15 ローレンス・カスダン監督『ドリームキャッチャー』
08/15 ジョン・マスカー&ロン・クレメンツ監督『トレジャー・プラネット』
08/23 チャン・イーモウ監督『HEROー英雄ー』
08/31 清水崇監督『呪怨2』
09/12 ゴア・ヴァービンスキー監督『パイレーツ・オブ・カリビアン/呪われた海賊たち』
10/18 アンドリュー・ラウ アラン・マック監督『無間道 インファナル・アフェア』
10/26 スティーヴン・ノリントン監督『リーグ・オブ・レジェンド 時空を超えた戦い』
12/12 クェンティン・タランティーノ監督『KILL BILL Vol.1』
12/27 キム・ソンス監督『MUSA−武士−』
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エロリー・エルカイェム監督『スパイダー・パニック!』

新年早々B級モンスター映画です。元旦に見ました。
ろくな宣伝もなく、あ、東京ファンタではやったらしいけど一般公開は銀座シネパトスで単館。
よーわからんのは新年元旦いくら映画の日で1000円だからってこういうのを
わざわざ見る人が結構いて席はそれなりのいり、
ヤローどもやカップルはまあしょうがないとして、
若い女性だけとか女性同士で見る映画か!?そうですか。

さて内容は、というとこれが見事にちゃんとした50年代風B級モンスター映画。
つっこみどころも含めてその手の映画を好きな人が作ってるという感じ。
テンポよく、ひねたユーモアもあり、『トレマーズ』『エボリューション』に続く快作かも。
『ハリー・ポッターと秘密の部屋』でも蜘蛛の大群がでてきたけど、
こちらも巨大な蜘蛛が数百匹と大盤振る舞い、これが馬鹿にしてたけど結構がんばってます。
ピョンピョンすごいスピードで飛び跳ねるのが真っ昼間からでてきてバイクを追っかけたり、
地面からいきなり現れて襲ってきたり、さらにばかでかいのがでたり。
ショッピングセンターに立てこもる攻防戦、
ちゃんと地下坑道も舞台になったりと至れり尽くせり。
まあ多少疑問の部分もあるけど、
こういうのが好きな人はDVDがでたらご覧になっても損はないかと。

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手塚昌明監督『ゴジラ×メカゴジラ』

同時上映『ハム太郎』相変わらずのハイテンションでしかも時間は長くなってるというのに
一気に見せてしまうのはさすがというより恐ろしいくらい、
これ以上もなく冴えたカットつなぎと時折見せるすげえかっこいいレイアウトが
すばらしいんですが、ミニハムズの歌がちょっとダレ気味であれは前回のほうが良かったなあ。
ちょっとぼうっとしてるとあっという間に置いてきぼりを食らう映画でした。
TV版と関わりない監督でもTV版のファンの子どもたちに
より喜ばれるように作ってるといういい例。

で、それが終わると途端に帰る子ども達も多いわけですが。
メカゴジラとの単体対戦ものとしては74年が『対』93年が『VS』
今回が『×』となってるわけですね。
つっこみどころ満載なのに妙に面白かった『×メガギラス』と比べると、
今作なんかノリがいまいちだったような。
機龍開発部分を『プロジェクトX』風にやったりしてくれると良かったのにな。
とってつけたような台詞は勘弁でした。

スティーヴ・ベック監督『ゴーストシップ』

『TATARI』『13ゴースト』のダークキャッスルプロダクションの新作。
前2作がウィリアム・キャッスルノリメイクだったのに比べ、初のオリジナル…………
いや『ゴースト・血のシャワー』のリメイクじゃねーの!?
と思ったら、日本の某コミックのあるエピソードとそっくりなクライマックスだったりして。
冒頭の悪趣味さかげんが後半なりを潜め全体的には綺麗な仕上がりで、
船というロケーションの生かし方もいいし、スケール感もあり、演出も過不足なく、CGや特撮も浮かない。
なんつーかそのよくできましたなところが不満といえば不満。なんていったら贅沢か。

一般向けに安心してみられるホラー映画でした。

「刑事祭り」@シネマ・下北沢

〈1〉刑事が主人公〈2〉上映時間は10分以内〈3〉1分につき最低ギャグを1つ入れる

で、12人の監督が作った短編のオムニバス。とはいえそのうち半分も知らないのであれですが、
いかにも予算がないまま撮ってるので画面的には学生の自主映画と変わらず、
監督の腕をセンスがこれほど生で問われる場も珍しいかも。
で、まあ面白いかというと…面白いところもあった、ということで。
50人ちょっとくらいが定員の客席は満席で補助椅子まで出してました。
この上映会の雰囲気は懐かしいな。

江戸川乱歩映画劇場@新文芸座

学生の頃、旧文芸座には地の利もあってよく行ったものでした。
二年前にパチンコ屋の三階に再建してからは見たい作品とこちらの都合が合わず、
最近はまたビデオ化が早いこともあってちょい前の映画を見に行くということはしなくなり、
実際に劇場に入る機会がなかったのですが。
乱歩特集となればこれはいかねば。
池袋で乱歩! しかも文芸座! 日替わり二本立て!

その中でも二本とも見たことない組み合わせでしかも古くて
近年ではあまりみる機会がないものを二日間分見てきました。

『少年探偵団・第一部 妖怪博士』1956 東映 小林恒夫監督
明智小五郎が 岡田英次 なんでかっこいいっす。今回見た三人の明智の中ではぶっちぎり。
まあ他がちょっと、つーのもあるんだけど。
未見の分では梅宮辰夫が明智だったこともあるくらいだし、
明智役にぴったりの人はなかなかいないのでしょーか。
対する妖怪博士こと二十面相は南原伸二(南原宏治)でこれも妖しさ爆発、
かなり気の入ったメイクと怪演を見せてくれます。
唯一最大の難点は第一部だけの上映だったこと。地下に閉じこめられた明智探偵と波越警部、
そして少年二人の上から降り注ぐ石膏の奔流、そしてその上の古びた洋館は二十面相の手によって大爆発! 
そこにもまだ小林少年や少年探偵団、警察官がいるのに!
もう絶体絶命のところで続く!
どうせ助かるのは分かってるんだけど、それにしてもー(j_j)

『怪人二十面相 三部作』1954 松竹 弓削進 監督
こちらは同じ少年探偵団ものでもなんというかちょっとまぬけで、
だいたい少年探偵団が余計なコトしすぎで賢くないんだなあ。
子どもを馬鹿にしてるですよ。しかもその罠にかかる二十面相もまぬけ〜〜。
小林少年が妙におばさん臭いと思ったら演じてるのは女の子らしいけど、あまり…
しかし上の『妖怪博士』と合わせてみて、
昭和三十年頃の東京の風景がこういう物語の舞台に実にぴったりで、それだけでも得した気分。

『死の十字路』1956 日活 井上梅次監督
これは乱歩原作といっても脚本の渡辺剣次との共作、あるいは代作とされてるものなので、
いわゆる乱歩臭は薄いどちらかというと松本清張のような社会派サスペンスに近いんですが。
凝った構成と無駄のない展開が面白い! 
出演も. 三国連太郎 大坂志郎 新珠三千代 山岡久野 安部徹 芦川いづみとそろって、見所多い作品でした。
今時の二時間サスペンスと違って全然先の展開が読めいないんだもの。
井上梅次監督というと『嵐を呼ぶ男』後年はTVで天知茂の明智ものも監督してたはず、
そのころはなんだか、ださけばいイメージがあったんだけど、この時代の演出としては光ってたことが確認。

『蜘蛛男』1958 新映画 山本弘之監督
今回見た四本の中では一番新しいもの。なのにー。
なんともいえないトホホ感が全編に漂います。演出も演技も脚本も素人臭いです。
だいたい、藤田進が明智小五郎ってどーゆーキャスティングじゃ!
と思うところがこの映画の中ではまだそれでもましな部分に思えてきてしまうという不思議。
でも女優陣だけは充実してて、みんな美人なんだよなあ。
特に最初のほうに出てくる美人姉妹(一人二役)
残念なことに殺人の被害者なのですぐいなくなってしまうんですが。

今回見なかった中では1969東映石井輝男監督『江戸川乱歩全集 恐怖奇形人間』が
実はもっとも乱歩のいかがわしさをうまく映像化してるとは思うわけでした。

ブレット・ラトナー監督『レッド・ドラゴン』

アンソニー・ホプキンス演ずるところのおなじみハンニバル・レクター博士、
『羊たちの沈黙』より前の話にしてはやっぱちょっと老けてるよなあとそれは仕方ないですが、
エドワード・ノートンのFBI捜査官との対決はどの場面も緊張感あって
あの金ばっかかかった前作『ハンニバル』のだらけた感じがみじんもなくて良かったでした。
原作読んだのがもう10年以上も前だから細かいとこ覚えてないし、
再映画化される前のものも見てないけど、かなり原作の感じを生かしてて納得の出来。
やっぱあの地下を進むときの禍々しさでしょう、ポイントは。
でもちょっと地味かな。

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佐々木浩久監督『3on3』

『発狂する唇』『血を吸う宇宙』の佐々木監督最新作。
一般公開は4月末から、試写会で見ました。
『少林サッカー』をバスケで近未来を舞台にしてみましたという感じですか、
コートームケーでやりたい放題の話、でもバスケ場面はすばらしいし、
観客が面白がりそうなことを次から次に繰り出す心意気は香港映画にも負けないものがあります。
それより基本的に演出手腕が上手いんだなあ。

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ピーター・ジャクスン監督『ロード・オブ・ザ・リング 二つの塔」

冒頭のガンダルフのアクションから度肝を抜き、
動くエントやオークの群、大軍勢に砦の攻防、違和感無いクリーチャー、
味を増してくるサム、メリー、ピピン、レゴラス、ギムリ、
新たな登場人物たちもよく、特にゴラム、蛇の舌グリマとよくもまあ原作のイメージ通りに。
大作で傑作、発表当時は第二次大戦についての暗喩であるという解釈を
作者が拒否したといいますが、今このご時世にこの映画というのは
それ自体符号めいていろいろ解釈したがる人がいるのもむべなるかな。
しかし見終わった感想はこれ自体よりも早く完結編が見たいと期待が膨らむのです。

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ジャウマ・バラゲロ監督『ダークネス』

もう今週いっぱいだという上に公開してる館も限られてて、
でも東映すぐ前のTJOY大泉でレイトショウまでやってるのでつい見てしまいましたが。
監督が「ネイムレス 無名恐怖」の人だったのね。
前作はラムジイ・キャンベルの原作があったのでああいう話かと思ったら
今回はオリジナルの筈なのに同工異曲というか、でもパワーおちてるしー。
成長したアンナ・パキンを見たいという人にだけお勧め。
ポスターをはじめとして、ところどころいい雰囲気もあるだけにもったいない。

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ローレンス・カスダン監督『ドリームキャッチャー』

スティーブン・キング原作でウィリアム・ゴールドマン脚本。
こりは見ねばならんでしょう。
原作文庫本四巻のうち、一巻の2/3まで読んだところで鑑賞。
おおまかな人物設定はわかってるものの、話がどう転ぶかわからない、という絶妙な(笑)
時点で見ると、もうそこから先はほんとに話がどちらに転ぶか全くわからず、大変楽しめました。
キング原作で言うと『IT』+『スタンドバイミー』+『トミーノッカーズ』とは
前情報でちらっと知ってはいたものの、いやあこういう話だったとは。
はっきりB級SFホラー映画なのでそういうのがお好きな人には思いきりお勧め。
この手の話(って、どの手よ)の要素をありったけ全部詰め込む手際の見事なこと。
楽しそうにつくってるなあ、という感じで。

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ジョン・マスカー&ロン・クレメンツ監督『トレジャー・プラネット』

アメリカでの公開はあまり大ヒットでなく、「アニメはCGじゃなきゃヒットしない」
というのが定着しつつあるとか。
でもまあそんなことはどうでもいいのよ。
内容はご存知『宝島』の宇宙版。となれば、思い起こすのは出崎アニメではありませんか。
『宝島』+『白鯨伝説』。シルバーの声は若山弦蔵さんだしさあ。
海賊の活躍する時代と宇宙時代を巧妙に取り混ぜた建物や帆船類のデザインも言うことなし。
冒頭からもうわくわくもので、でもクライマックスで何となく
パワーダウンしていくような気になるのは『ターザン』も同様だったけど、
それは上映時間が短いからだけでなく。
「生死を賭けたシビアさ」みたいなものがどうしてもディズニーでは
ある線を越えることが許されないもどかしさ、
生ぬるさみたいなとこからきてるんじゃあないでしょか。
どこから線を引くといいのか、仮に『リトルマーメイド』以降を見ると、
一種の恋愛ものはヒットしても冒険ものはいまいちな感じとなるのは
どうもそういう壁があるからのようで。
ベンなんてこういうキャラがいなければならない、
みたいな定型にはまりすぎてるのももったいない。
それでも今作は個人的にオッケー。

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チャン・イーモウ監督『HEROー英雄ー』

登場人物が少なく、あ、いや兵軍の数はすごいんですけどね。
どんな話かと思ったら、なんとも重層的な構造で、これは予想外。
少ない人物がその奥行きを深くしていく進み具合、
そのパートごとにメインカラーをはっきり分けた画面構成がかみ合って、
まさしく映画らしい映画。
まあその少ない人物に焦点絞り過ぎで、
奥行きの代わりに拡がりに欠ける話づくりという感もなくはないですが、
そのかわり画面は広大で、
やっぱこういうのは大スクリーンで見なくちゃねえ。

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清水崇監督『呪怨2』

この『呪怨2』のパンフレットずいぶん遊べるようになってます。
すごろく、お面、福笑いなど。
さらにポップアップ絵本みたいに飛びだす伽椰子さんまで。
ムックもいい作りのが出てて、これまでのシリーズ主演者たちのインタビューとか
年表とか分かりやすくなってました。
監督と伽椰子さん役の藤貴子さんの対談もあり、
キュートな藤さんの素顔も載ってていい本ですよー。まだ買ってないですが(笑)

映画はもちろん怖く、ビデオ版の2のラストが拡大する方向に行ったのに対し、
収斂していくものになってたのでなるほど、と。
今回は呪いの家に取材したTV番組のスタッフ、キャストが次々に…という話なので、
まんまやれば『ファイナルディスティネーション』にしかならないところを
お得意の時間混構成でばらし、さらに各人のエピソードはじつにうまくまとまりをつけてて、
次回作ハリウッドでのリメイクが大期待です。

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ゴア・ヴァービンスキー監督『パイレーツ・オブ・カリビアン/呪われた海賊たち』

説明の要もないくらい日米で大ヒット中。
主演ジョニー・デップ、吹き替え版声は平田広明さんですからね
もちろんそちらを見に行きました。
元がディズニーランドのアトラクションで製作ももちろんディズニーなんで、
キャラクターの配置、役割などアニメ作品とも通じるところが多く、
結構大勢出てる割には話はかなりメインの人に絞ってるけど、
これが成功してるのは実写で優れた俳優が演じてるからなのか、
アニメ以上の長さがあるからなのか。
ともかくストーリーもよく練れてはいるけどそれが
すべてキャラクターの行動を際立たせるため、というのがうまくはまってます。
続編で欲しいのはすごい悪役かな。

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アンドリュー・ラウ&アラン・マック監督『無間道 インファナル・アフェア』

先月香港行く前あたりからのにわか香港映画好きとなってしまってる今日この頃ですが、
いやあこれは自分で香港見てきてからでよかったなあなんつって。
ワイヤーワークもはでなカンフーアクションもでかい爆発もないので、
普通の香港映画なら一種のファンタジーとしてみるところが今回まるで現実臭い。
で、その香港の街並みの記憶がまだ新しいからなおさら現実っぽく感じられて、
いい時期に香港行って来たなあ、と(笑)
道具立てとか見栄えだけ比べるとほかの香港映画より地味なわけですが、
一つ設定決めると思いつくかぎりの展開をすべてやるという所は変わらず。
香港マフィアと警察が互いに送った潜入員というので
まずやるべきことは割と最初の方で済ましちまう。
この展開の早さと派手なことの起き無さが緊張感を生んで、
主演の二人にだんだんいろんなものが積み重なって複雑な
(というほどでもないんだけど、見てる間はそう思わせられる)
ことになっていって、頭のいい脚本ですよ、もう。
その二人の中に積み重なっていくいろんなことをセリフで説明せずに
行動だけで見せていって最終的に収まるところが、原題の『無間道』となると。
トニー・レオンとアンディ・ラウの対比も言うこと無い適役。
すごくいい映画なんだけど、
見終わると今度は『男達の挽歌』見たいな派手なのを見たくなるなあ。

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スティーヴン・ノリントン監督『リーグ・オブ・レジェンド 時空を超えた戦い』

ぬるいところもあるけど、あらゆる点でオレ映画なのでDVD出たら毎日見てもOK。
吹き替え版を見たので次は字幕版に行かなくちゃだ。
後日補足:結局字幕版は見そこねたので、やはりDVD買わなきゃだ。

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クェンティン・タランティーノ監督『KILL BILL Vol.1』

ユマ・サーマンは前から割と好きで栗山千明も思ったよりずっとよく、
何よりアニメパートの前田愛さんはデジモンのミミちゃんからは想像もつかない役柄を
すばらしい演技で聞かせてくれます。
たまに映画紹介系のサイトで前田亜紀の姉さんのほうと間違えてるのがあってむかつくな。
映画としては、音楽の使い方はいいです。
それ以外はなんというかタランティーノ映画は今まで余り性に合ったためしがないので…
血しぶきものは嫌いじゃないというかむしろ好きなくらいだけど、
88人切りという人数の割には地味じゃないっすか?
これはアクション監督ユエン・ウーピンのせいではないと思うけど。
冒頭のキッチンでのアクションの方が良かったなあ。

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キム・ソンス監督『MUSA−武士−』

どーもあまり合わなかった『KILL BILL』で今年終わるのもなんだし、
トム・クルーズがまたあまり好きじゃないので
似て非なるものを見に行きました.。
最近香港映画を立て続けにレンタルしてはいるものの
韓国映画はまだ見たことが無く、
かろうじてBSで『冬のソナタ』再放送をちょっと見たぐらい。
というわけであまり期待せずにいったのですが、これが!
すげえかっこいい!
キムタク似の若い将軍や東野英二郎みたいなオヤジレゴラスもよいけど、
特にこのパンフの表紙のチョン・ウソンの槍〔というより矛〕使いは
もうこれだけでお釣り来ますよ。
副将や適役となる蒙古の将軍までかっこいいのよ。
善も悪もないので話としてはハッピーエンドになるはずも無い活劇で、
たとえば岡本喜八監督『血と砂』あたりから
しゃれっ気を無くした感じとでもいいましょうか、
強いキャラを出す襲撃、逃走となる前半もいいけど
明らかに負け戦の籠城戦になってからがまた弱い人たちの見せ場。
最近の映画としては長いんだけど、
オリジナルは更に30分長かったそうなんで、
DVDで完全版でてほしいっすね。
今どきのぬるい映画の中では異彩を放ちますが、
『冬のソナタ』のヒットを見てもわかるように
今どきの日本で流行らないことが実は求められているのではないかなー。
活劇における個人と国家の関係も考えるものがあります。

後日補足:韓国映画、ビデオでは『火山高』を見ていました。

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